カタルーニャ州への海外投資と電気自動車
カタルーニャ州は、陸海空の輸送ネットワークを通じた欧州・アフリカ地域へのアクセスの良さが特徴である。自動車関連の技術開発機関や化学研究拠点といった科学技術インフラのほか、州内には22年度時点で2000社超のスタートアップが存在し優秀な人材も惹きつける。22年度の海外投資は60億ユーロに上った。EUでは、コロナ禍からの復興に向けて総額7500億ユーロ規模の基金「ネクスト・ジェネレーションEU」が創設され、成長分野への投資が加速している。 独フォルクスワーゲンと傘下の完成車メーカー、セアト(バルセロナ)は、50社超の自動車関連企業が参画する「フューチャーファストフォワード」プログラムを22年に発表。 同プログラムに関連したアジア企業からの投資の一つが、韓国・ロッテエナジーマテリアルズによる車載バッテリー用電解銅箔の生産工場の建設。 総投資額は6億ユーロで24年の稼働開始を見込む。
グリーン水素の活用
カタルーニャ州では、再生可能エネルギーで作られたグリーン水素の利用推進を目指し、カタルーニャ水素バレーというエコシステムが形成されている。タラゴナ港を含む石油化学ハブでは、年に40万トンのグリーン水素が必要とされており、自動車や研究開発分野などで7つのプロジェクトが進行中。アメリカズ・カップの第37回大会では、水素の利用が注目され、補助ボートに水素動力船の導入が求められている。
カタルーニャ州政府企業労働省次官兼ACCIO理事長のアルベルト・カステジャーノス氏インタビュー
「州への投資を検討する企業は600社で、そのうち40社が日本企業となっている。グリーン水素を生産、運送、貯蔵するための技術の導入を期待している。ACCIOは法制・税務に関する情報提供や個別相談、投資計画に適用可能な補助金の案内などを提供している。雇用創出数や投資額の大きいプロジェクトは優先的に支援する」
完全版は、下記リンクからお読みいただけます(2024年1月19日 日刊工業新聞「深層断面」)
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